枕について解説

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あなたの枕はピッタリあっていますか?

枕を選ぶときの理由アンケート調査では、感触の良さが60%、頭や首を当てるが26%、販売員の勧め8%であったそうです。日本人の多くは自分に合ってない枕を使っており、その結果熟睡できていないことがほとんどです。

ある期間の実験によりますと、普段熟睡していると自覚のある被験者8名に、自分が使い慣れている枕を持参してもらい熟睡の様子を観察したところ、10分後に全員が睡眠状態に入り、寝返りの少ない人と多い人がいたそうです。寝返りは無意識に脳からの命令で筋肉を動かすという睡眠中に必要な行為で、血液循環を良くし、骨への一箇所負担を解消します。理想的な睡眠の場合、寝返りの回数は20~30回であります。実験の結果、回数が多い人の方が熟睡できていないことが判明したそうです。「良く眠れる」「寝やすい」ということと、実際に熟睡できるということは違い、人が「寝やすい」と感じる場合「寝付きが良い」ということを意味します。寝付きには”慣れ”が大きく影響しています。旅先の枕で眠れないというのも慣れのためです。違う枕に代えても1週間程度で、体が慣れて寝やすく感じるようになります。

正しい枕とは、睡眠中に首から背中にかけての自然なS字型の曲線を保てるものです。S字を自然に保つと大半は熟睡できるようになります。背骨の一番上、首の部分にあたる7個の骨が重い頭の負担がかかる頚椎で、S字を自然に保ち、仰向けの状態での睡眠が最も頚椎に負担をかけないのであります先程の実験で、寝返りが多く熟睡していない人は、 枕が高すぎたり低すぎたりすることでS字が保たれていなかったのであります。頚椎が圧迫される苦しさから逃れようと、寝返りをすることでは熟睡はできないのであります。更に、正しくない枕を使い続けていると、体に悪影響が現れるのです。

私たちの体は睡眠中も呼吸・体温調節・食物消化など絶えず脳からの命令が伝えられております。その命令を伝える神経ネットワークの束が頚椎・背骨の中を通る脊髄であります。脊髄から出ている神経は左右7本で、S字が保たれず頚椎が圧迫されて電気信号が遮断されると、様々な障害が起こるのであります。

頚椎1~2番目ー呼吸困難

頚椎2~4番目ー頭痛

頚椎4~5番目ー肩こり

頚椎5~6番目ー親指側の手足のしびれ

頚椎6~7番目ー小指側の手足のしびれ

体型の違いから自分に合った枕は、人ぞれぞれに違ます。理想的な睡眠の頭・首・肩への圧力比は2.5:1.0:1.2です。オーダーメイドなら理想的な比率を得ることができますが、今使っている枕でも改良ができます。枕が高すぎる場合は、中身の片寄りを調整して中央にくぼみを作ります。低すぎる場合は、カバーの中にタオルなどを入れて理想的な高さに調整します。市販に売られている枕の中で、ドーナツ型の枕などは、後頭部が安定し、顔の両側が高くなっているため、理想的な圧力比を保つことができます。

あなたは、自分にあった枕を、ちゃんと探せておりますか?
要するに、人間は、立った姿勢で、横から見ますと頚の部分が、少し前賀はに傾斜しております。この傾きが、横になって眠るときにも大切なのです。そのため、枕を買い求める時は、まずは、頚の角度を測って貰ってから高さを決めていただくことが一番大切なことです。

体にフィットした枕を選び、さわやかで素敵な日々を過ごしましょう。

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